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「三淵嘉子裁判官とその時代展」を終えて

『三淵嘉子裁判官とその時代展』を終えて
―昭和を生きた法のパイオニアの軌跡をたどる−

NHK連続テレビ小説『虎に翼』で脚光を浴びた、日本初の女性判事の一人・三淵嘉子さん。その知られざる生涯と、その時代を共に歩んだ法律家たちの記録が、ここに一冊の本として甦ります。

本書は、2024年9月26日(木) から10月10日(木)の期間、法曹会館で開催された「三淵嘉子裁判官とその時代展」に寄せられた多くの反響を受けて編まれた記録集です。三淵さんご本人による貴重なエッセイ、彼女にゆかりある人々の追憶、ゆかりの地をめぐる紀行文など、多角的な視点からその人柄と足跡をたどります。

終戦後の司法制度草創期に女性として道を切り拓いた三淵さんの姿からは、今を生きる私たちへの静かなメッセージが読み取れるでしょう。歴史と法の交差点に立つ、すべての人に読んでいただきたい一冊です。

【まえがき】
〜本書発刊にあたって〜
 昨年(令和6年)春から秋にかけて放映されたNHK連続テレビ小説「虎に翼」は、実在の裁判官三淵嘉子さんをモデルにして、昭和の時代を生きた法律家の生涯を描いた作品だった。法曹会には、三淵さん自身のエッセイ等を掲載した会報誌が残されていたことから、それらを中心に「三淵嘉子裁判官とその時代展」と銘打った展示会を法曹会館において実施した。本書は入場者から寄せられたご要望も踏まえて、展示品の内容を冊子として発刊するものである。
 三淵さん自身の寄稿文のほか、その周辺の方々の書かれたエッセイ等も併せて収録してあり、三淵さんの人となりを知ることができる貴重な資料となったのではないかと思っている。
 また、新憲法の下での司法の草創期、そしてその後の時代を担った法律家たちの記録・記憶に接することで、終戦から80年が経過する今、「歴史を読む」喜びを得ることも出来るのではないか。
 同時に、現代の司法は、専門化が加速度的に進み、進むべき進路を見通すことが困難になってきている。そのような中では、一方でさまざまな分野での取り組みの全体像を体系的に眺める目を養うとともに、各分野でのこれまでの足跡を時間軸の中に置いて冷静に評価する姿勢も欠かせない。本書が、そうした問題意識を次の時代にバトンタッチする意義を担ってくれることも願っている
 令和7年5月
  一般財団法人法曹会 会長 大谷直人

【目次】
1 三淵嘉子さんのことばを巡る
 �� 松ヶ岡東慶寺を訪ねて
 �� アメリカの家庭裁判所(渡米法曹座談会)
 �� 小田原に三淵夫人をお訪ねして
 �� 白川郷を訪ねて
 �� その風ファンタジー
2 三淵さんの思い出
 �� 三淵嘉子さんの俳句 奥山興悦
 �� 三淵嘉子さんの俳句と人生 奥山興悦
 �� 「追想のひと三淵嘉子」あとがき 鍛冶千寿子・野田愛子
3 三淵忠彦氏が語る
 �� 鹿を犬にした話
 �� 私の見た私と云う男
4 三淵忠彦氏の肖像
 �� 初代最高裁判所長官 三淵忠彦 本橋由紀
 �� 父と法律 三淵乾太��
5 「殉法判事山口良忠遺文」等より
 �� 回想 山口良忠判事の死の決意の真相 山口矩子
 �� 山口矩子さんの絵画 庭で/静物(果物)/静物(ざくろ)/静物(果物・白卓布)/花
5 法曹会主事より
 �� 「三淵嘉子裁判官とその時代展」実施結果概要のご報告
あとがき

販売価格 700円(税込)
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